巻く。


今フィルムカメラを使う人の中で、フィルムを巻き上げる動作を面倒に思う人は

ほとんど居ないことでしょう。

フィルムカメラも完全機械式から電池を使用するオートになり、

モーターを内蔵した自動巻き上げへと移っていました。

フィルムカメラの進化は出来るだけ便利な方向へ、フィルム装填の面倒さも楽な方式へ

と進んでいましたが、現在フィルムカメラに感じる魅力がその逆にあるのは面白いことです。

今、デジタルカメラに巻き上げレバーはもちろんありません。(一部を除いて)

この事がフィルムカメラの巻き上げのひと手間を価値あるものにしてくれています。

それに、巻き上る小さな動作が撮影に心地よくリズムを作ってくれることを

皆さんご存知だと思います。

数年前、写真仲間との撮影会で不意に言われました

「あ!何か見つけましたね!」

確かに写真を撮ろうとしていたのですが、

まだカメラも構える前で、見た目にはただ路地を歩いていただけです。

不思議だったので聞いてみると

「だって、フィルム巻き上げてたでしょ(^_^)」

納得しながら、この時ようやく答えが見つかりました。

フィルムを巻くたったひと動作が何でリズムを作ってくれるのか。

このひと手間の魅力はどう言えば良いのか。

答えは自然と周りに伝わっていました。

この小さな親指の動きは静かな声になって伝わり、

自分には写真を撮る小さな決意や願いのようなものなのだと。

「撮りたい!」

と思った時に、その気持ちを形にしてくれる動作があるから

リズムが生まれ、シャッターを押す準備が出来て、

撮れた時には液晶画面が無くてもわかるし、

決意や願いがあった分、デジタルよりも失敗を悔しく感じたり。

機械的にはフィルムの新しい面を準備し、シャッターをチャージする動作ですが、

こんなにも人の気持ちに寄り添う機械はないのではないかと思います。

その時、フィルムを巻き上げる意味をこんな風に感じました。

ワインダーなんて使ってしまったらもったいないですよ(笑)

せっかくのフィルムカメラ、今度ゆっくり巻いてみませんか(^_^)

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